実はこの命題が間違いであることが直ぐに証明できます。テキストメールでその中に「<iframe src=cid:」と入れればＯＫです。作者も盲点でした。作者が Virus Mail Killerをテストするときに実際に使っている手法でした。

そもそも Virus Mail Killer は作者が @Nifty 接続の電話代をケチることを目的として作られています。確かにウイルスメールの相当部分は削除できます。しかしメールからだけが感染ルートではありません。例えば Word, Excel のマクロウイルスに対しては全くの無力です。もう少なくなりましたが、exe 感染型のウイルスに対しては何の効果もありません。

作者が考える以下の対策を全て講じるなら、Virus Mail Killer を使うことによって市販のウイルス駆除ソフトは不要かもしれません。

対策	理由	備考
ＩＥを使わない。	ＩＥからの感染ルートがある。	Opera を使うとか。
信頼できないサイトにはいかない	通常のウイルス対策
信頼できないサイトからのダウンロードは行わない。	通常のウイルス対策	オンラインソフトは窓の杜や Vector からしかダウンロードしないとか。
Outlook(Express)を使わない。	Virus Mail Killer を終了してからメーラを起動する間に着信したウイルスメールは削除することは出来ない。
Word, Excel で他人とのファイル交換をしない。	マクロウイルス対策	メールの添付ファイルとして来ても絶対に開かない。
知らないＦＤやＣＤ−ＲＯＭをパソコンの中に入れない	通常のウイルス対策	注１）
常時接続で無い	他人に迷惑をかけない	この場合、ウイルスにかかってもかなりの確率で他人に迷惑をかけない
バックアップを取る	ウイルスに感染したときに Windows を再インストールするため	感染済みの Word, Excel がバックアップにあるときは全く意味が無い

注１）雑誌のＣＤ−ＲＯＭ等はウイルスチェックをしてから焼きこんでいるので、まず大丈夫ですが、作者は過去に一度ウイルスが入っているパソコン雑誌を買ったことがあります。ＣＤ−ＲＯＭを取り替えてもらいました。

Virus Mail Killer の中のスパムメール削除機能はおまけで付けた機能であり、余り効果を期待していませんでした。どうせスパムメール業者は法を守らないとは思っていましたが、案の定、半分位しかは退治することが出来ませんでした。退治できなかった場合を列挙します。

• タイトルが「未承諾広告※」ではなく「未承認広告※」であった
  最初見たときは思わず Virus Mail Killer にバグがあったのかと思いました。
  「※当DMは特定商取引法に関する省令に基づいて作成しています。」とわざわざ書いてあったのにはむかつきました。

• 無断でメールマガジンの配信リストに入れられた
  作者は当然そのようなメールマガジンを購読するように申しこんだ覚えはありません。どこかのホームページから申しこむのかもしれませんが、その時に入れるメールアドレスはなりすましがでます。ホームページから申しこんだ時、申しこみの確認のメールを送信し、さらにもう一度申しこむようにしないと意思確認ができません。これは法制化をしてほしいです。

• 海外からのスパムメール
  作者の所には英語は勿論のことスペイン語、ドイツ語のスパムメールが来ます。

• 全く法を守らない場合
  「配布されているソフトご登録のお願い。」（作者は左記のような依頼はスパムメールとして分類しています。雑誌の掲載許可依頼は作者の Readme.txt 等で許可が要ると書いてあるのでスパムメールにはなりません）とか「突然のメール失礼致します。貴社のサイトを訪問させていただきましたが、カード決済を受けていらっしゃらないようですのでこうしてメールを差し上げている次第です。」とか

ウイルスは発信元の偽装をしますが、発信元がある程度想像がつく場合があります。

RETURN-PATH ヘッダはそもそもエラーメールを返す先を意味します。通常は From と同じはずですが、Fromと異なっていた場合は、それが本当の発信元である可能性が高いです。また最後の Recieved ヘッダの By 節は最初の SMTP サーバ名でその Domain 名がRETURN-PATH のメールアドレスの Domain 名と一致すれば更に可能性は高まります。

上記のヘッダ情報はそもそもメーラが付ける情報ではなく中継メールサーバが付ける情報なのですが発信時点で偽装されていたならば役に立ちません。